乳児部

概要

乳児院とは(児童福祉法第37条)

「乳児院は乳児(保健上、安定した生活環境の確保その他の理由により特に必要のある場合には、幼児を含む。)を入院させて、これを養育し、あわせて退院した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設とする」と定められています。
※乳児院では、0ケ月から概ね3歳までの乳幼児をお預かりしています。保護者が病気など様々な事情で家で育てられない子どもたちをお預かりして養育する児童福祉施設です。

養育方針

職員構成

運営管理:園長、事務、養育主任、養育副主任

専門職:保育士、児童指導員、看護師、臨床心理士、家庭支援専門相談員、里親支援専門相談員、栄養士、調理員

その他:嘱託医、用務職員ほか

発達保障のために「養育担当制」と「小規模GC」

学園では、家庭に近い環境作りとアタッチメントの形成を大切にしています。
定員は35名、あゆみ室3名、ふたばホーム(のぞみ室とまなみ室)とめぐみホーム(なごみ室とみのり室)各室6名、あかりホーム(虹の家と光の家)各家5名で生活しています。生後3ヶ月までの子どもはあゆみ室で過ごし、それ以降は入所から退所まで同じ部屋で同じ職員との生活を通して、関係を築いていきます。小グループにすることで、一人ひとりの生活リズムをより大切にすることができ、またグループの職員との関係も安定し、安心感に繋がります。

日々の養育は、『虹色のやくそく』と「自立支援計画」を基に行っています。子どもの権利を守り、最善の利益を保障できる養育をする為に、『虹色のやくそく』を作成しました。その権利の主体者である子どもそれぞれの成長に合わせ、養育内容を具体的に示したものが「自立支援計画」です。これらを養育の指標とし、愛情に満ちた生活の中で子どもたちの成長を支えています。

育ちを養育担当者と共に支える専門職員

  • 健康管理と衛生

    嘱託医と看護師が中心となり、通院・薬の管理・予防接種の確認及び実施・身体測定など、子どもの全般的な健康管理を行っています。夏や冬の季節には、感染症対策などの衛生環境整備にも中心となって子どもの健康を見守っています。

  • 家庭支援・里親支援

    家庭支援では、保護者と共に子どもの成長を見守りながら、親子がより良い関係を築いたり、家族が一緒に生活できるようになるための手助けをしています。
    里親支援では、里親希望の方と子どもとの交流支援や里親の家に委託後のアフターフォローなどを行っています。里親同士の交流会などにも参加をし、成長の見守りを行っています。

  • 心身の発達

    心理職員が精神医のアドバイスを受け、子どもたち1人ひとりの発達の段階を見ながら、必要に応じ発達を促す遊びや関わりを行います。そのため、心理職員も毎日子ども達のお部屋に遊びに行き、一緒に子どもの成長を見守っています。

  • 食育・食事

    毎月、栄養士が立てた献立をもとに調理員の職員がお部屋の中に設置されたキッチンで調理をしています。そして子ども1人ひとりの食事段階に合わせ、愛情込めて作っています。



生活の様子

  • 食事

    食事は部屋の中にあるキッチンで作られ、料理をする音や匂いを感じることができます。成長発達に合わせた食事や食器、体調不良の時やアレルギーのある子の食事など、一人ひとりに合わせて用意します。
    ミルクは子どものペースに合わせた自立授乳を基本とし、職員と1対1で落ち着いて飲むことを大切にしています。

  • 睡眠

    小さい子どもは安全を守る為にベッドで寝ますが、成長に伴い個別の布団に移ります。ベビーマッサージや添い寝での触れ合いを通し、心地良く安心して眠れるように努めています。
    また、生活リズムを整える為に充分に眠れるよう、湿度や温度調整等の環境設定にも配慮しています。

  • 入浴

    沐浴をするあゆみ室の子ども以外は、職員と一緒に入浴します。肌の触れ合いを通して、スキンシップをはかりながらの入浴は、子どもにも職員にも楽しいひとときとなっています。

  • 遊び

    自立支援計画や養育計画を前提に、散歩や室内外の遊びなど、その日の体調や天気に合わせて活動を決めます。買い物やバス、電車に乗ってのお出かけも大好きで、楽しみながら社会経験もできる様に取り組んでいます。
    養育室の他にプレイルームもあり、雨の日でも乗り物玩具やすべり台などで身体を動かして遊ぶことができます。

  • 個別活動

    担当者と1対1で過ごす時間を日々の生活の中に設けています。自分だけを見てもらえることで、子どもは安心感や満足感を得ることができます。買い物や散歩、絵本の読み聞かせなど、その子どもにとって今必要なことは何かを考え、活動の内容を決めています。

※画像はイメージです。



年間行事

お喰い初めや誕生会を行い、子ども一人ひとりの成長をお祝いします。 また、友田町の祭り(4、9月)や福生の七夕(8月)、青梅のだるま市(1月)など、地域の行事にも参加します。さらに月齢や発達、家庭の状況を踏まえ、それぞれの子どもに合わせて、担当者と個別での外出や外泊などの必要な経験が出来るようにしています。



ボランティア・実習生

ボランティア

乳児院に入所している子どもたちの成育にとり、多くの方々と触れ合うことが必要であるとともに、普通、家庭でも近隣の方々と支え合い、生活が営まれるように、私たちも様々な方々のボランタリーな支えを必要としています。 乳児部では、子どもたちと一緒に遊んでもらえる方や子どもの洋服の裁縫や洗濯のお手伝いをしていただける方を募集しております。(定期的かつ長期的に出来る方を希望します。)
ご興味ある方は、乳児部へお問い合わせの上、ご相談ください。(資格、経験、性別などは問いません。)

実習生の受け入れ

福祉を支える人材を育てるため、大学等の教育・養成機関がありますが、現場での実習体験が必要になります。本園では、将来の福祉を担う方たちへ実習の機会を提供しています。 実習生の申し込みにつきましては、大学や専門学校からのお申込みをもとに年間計画を立て実習生を受け入れております。従いまして、学生からの直接のお申込みはお受けできませんので、在籍の大学等の担当窓口へご相談ください。